ブラジル・フォーラム「貴卑談語」

　10月3日は、市長・市議会議員選挙だった。

　街のあちこちに盛大に選挙ポスターが掲示される。もちろん、違法。罰金も課せられるのに、「誰かが勝手に張り出した。候補者ではなく、これを掲示したものを処罰すべき」という詭弁によって、サンパウロ市では未だに金権体質が温存されている。そしてどうやら、この詭弁が通用するのはサンパウロ市だけ、らしい。

　唯一の救いは、芽を吹いた新緑がこれらのポスターを覆い隠しはじめていること…か。

　この日は、明け方は快晴、昼前から雲が増えてきた。豆科の、黄色い花が撮影できるかな、と思って行ってみたのだが、まだ咲きそろうには早いようだった。

　ところで、ブラジルには豆のなる木が多い気がする。国花イペーもそのひとつ。「ジャックと豆の木」という話があるけれど、子供心に、「おいおい、豆って木になるの？」などとエンドウマメを想像しながら思ったものだった。そんな自分を反省、である。