貴卑コラム「サンパウロ点描　入道雲」 - ブラジル・フォーラム「貴卑談語」

2004年2月5日

サンパウロ在住　美代賢志

　雨が続いていたと思ったら、うだるような暑さが続く。真上から照り付けていた陽射しが傾き始めると、日陰にいても汗がじんわりと浮いてきた。湿度が上昇しているのか。

　見上げると、見事な入道雲。小学生の頃、父親にはじめて「入道雲」という呼び名を教えてもらった時のことを思い出した。どうやらこの入道雲は風に乗って、こちらにやってくるようだ。

　そう言えば今日は、傘を持ってこなかった。ぐんぐんと高く伸びる雲から目をそらさず、家に向かった。テレビを点けると、サンパウロ市東部などで川が氾濫したという。消防隊がヘリコプターで、屋根などに逃れた住民の救助に出動したそうだ。

入道雲。ポルトガル語では、cúmulo nimboという。

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