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オリンパス・ペン(しかも青色)

2004年11月26日

サンパウロ在住 美代賢志

 「最適のお散歩カメラ」という評価を与えちゃっていたA1を、果たしてE-1で置き換えられるのか?というのが、今回の悩みどころだった。というのは嘘で、何のためらいも無く置き換えて、後からA1の良さを再認識した、と言ってもいいかも(笑)。てか、両方使えよ、ってことですね。だけど、画質(だけじゃないけど)を考えるとどうしてもE-1に手が伸びるし、基本的に2台は持ち歩けない。軟弱ですみません。

 さて。
 E-1と初めて対面したのは2003年のフォト・イメージ・ブラジルで、これは発売前だった。「うっひゃぁ、エエ感じやんか!」と、質感には正直言って感動した。その後、改めてE-1を触ったのは1年後のフォト・イメージ・ブラジル2004。このときは手持ちのメディアを利用して撮影OKということで、RAWデータを持ち帰ってSILKYPIXで現像した。結果は、同じ会場を撮影したA1の画像と比較すると、月とすっぽんというか、ヤスリと鏡と言いたくなるぐらい、ノイズの量が違った(どちらもISO100)。

 ただ、これはどうやらあまり語られていないようなのでここで書いておきたいのだけれど、DiMAGE A1の実効感度は、ISO100設定で200から250ぐらいあると思う。他のA1ユーザーの皆さんはどうですか? 露出計を使って2台のA1を使ってみての印象なのだけれど…。ミノルタに問い合わせた範囲内では、ISO100はISO100との回答でした。個人的には、ISO 250相当と考えれば、DiMAGE A1のノイズに関しては、文句は言えないな、と思う(SILKYPIXを使っているという理由も大きい)。

 あ、それから2004年のフォト・イメージ・ブラジルでは、オリンパスから販促用の「オリンパス・ペン(しかも青色)」を頂いた。現在、取材で大いに活躍している。>ありがとう、オリンパス@ブラジル。

 そして今だからこっそりと打ち明けると、フォト・イメージ・ブラジル2004の頃は、キヤノンのデジタル一眼を購入してもいいな、と考えていたのでありました。ちょうどEOS-20Dの発表直前。で、E-1とガチンコ勝負をしてみたかったのだけれど、「他の来場者に誤解を与えかねない」という理由で、キヤノンのブースでは試用(といっても会場の三脚に据え付けられているカメラにCFを入れさせてくれというだけのことだったのだけど)はダメだった。

 それから、撮像素子のクリーニングに関しては、認定の修理店に聞いてくれという。

 そこで修理店のブース(キヤノンのブースに併設)へ行くと…、

「修理の基本単位は15日です」

「え、CMOSのクリーニングでも?」

「すべて、基本は15日です」

「仕事の時だと困るなぁ…」

「急ぐ時は、受け付けてその旨を伝えていただければ、早くなるかもしれません。だけど、具体的にいつとは言えないんですよ」

 普通、修理ってどんなケースでも急ぐと思うのだけど…。何か釈然としないものを感じたのでありました。ちなみにこの修理店は、オリンパスの認定修理店でもあるので、オリンパスの修理もそれぐらいかかると覚悟したほうが良さそう。ただし、オリンパスなら基本的には撮像素子のクリーニングは不要というところが、ちょっと(というかずいぶん?)違うか。

 そういう具合に漠然と購入を検討していたところ、偶然にも訪日中の某氏がブラジルに持ち帰ってあげるよ、という。やぱり、EOS-20Dですかぁ…とも思ったのだけれど、撮像素子のゴミがどの程度のものなのか(絞らなきゃわかんねぇよという意見もありますが)、自分で撮影してみて体験できなかった以上、敬遠した方が良いだろうと考えて落選。それとα-7DIGITALは、現時点ですら発売されていない。いつものことながら?積極的に消去法で選ばれたのがE-1だった。

 ま、500万画素って少なすぎという声は認めるし、反対に500万画素で充分という声も認める。ただ私は、E-1ってカメラとして素晴らしいなと思ったし、ボールペンのように使い捨てには出来ないぐらいの製品、つまり「新しいの買ったら、もうこれ要らない」とはならないプロダクトだとは思った。このカメラにそう共感できる人なら、まだまだ「買い」のカメラだと思う。

 そうそう、現在、E-1と並んで愛用中の「オリンパス・ペン(しかも青色)」はこれです。オートホワイトバランスで、カメラ内RAW現像。この青色は、やっぱりE-1ならではですね(と思ったのだが、そうとも言えないことを、後にSILKYPIXから思い知らされる…)。

歯の生え始めた娘に「かみかみ」されたため、ゴムパーツが傷んでしまった

 ついでながら、ポルトガル語ではA1は「アー・ウン」、E-1は「エー・ウン」と発音します。
 かくして、フォーサーズとE-1への偏愛を語るレポートはつづくのだった。

(つづく)

(前回はこちら

ところで…

 本命?のα-7DIGITALが発売されたのに加えて、オリンパスのE-300のサンプル画像がアップされた。どうやらともに、「期待が大きかっただけにガッカリ」という声が結構、大きいようだ。実際のところ、こうしたインターネット上の声が営業にどれだけ影響しているのかは分からない。こうした事例を見ていると、「デジタル系プロダクトに関しては、時代は先出しジャンケン」じゃないかと思うようになった。昨年のオリンパスは、レンズの開発計画が発表するなど、まさに「先出し」で明るい話題が目白押しだった。購入はしなくても、温かく身見守っていたファン(将来の製品の購入予備軍)は多かったと思う。

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