9月の写真 |
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坂の上の雲南米大陸の大西洋岸に屹立する海岸山脈を一気に駆け上がり、その山頂を越えた内陸部にあるサンパウロ市。その中心地であるセー広場の海抜は、およそ780メートルにもなる。 海岸山脈の頂のひとつに築かれた都市だけあって、市内は非常に坂が多い。とくに山の尾根に相当する部分は、南米ビジネスの中心地パウリスタ大通りなど、早くから住宅地からビジネス区画へと変貌、開発されてきた土地柄が多い。 そんなことも手伝って、坂を上がりながら生活しているような錯覚すら覚える。行きは上り、帰りは下りというのが多いわけで、上りばかりというのはまったく気のせい。それでもカンカン照りの中、ハァハァ言いながら坂を登る印象ばかりが心に焼きつく。もちろん、カメラ片手に街の表情をスケッチするには、坂が多いことは楽しいことではある。 その昼下がりの突き刺すような日差しが傾く頃、ムクムクと入道雲がやってきてスコールになれば、サンパウロにもいよいよ夏の到来である。
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