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2004年4月の写真

オルガン

 秋とはいっても強い日差しの中を、サン・ベントに足を運んだ。サン・ベント教会は、なにやら観光客のツアーが少し来ている程度で、中はお祈りしている人が少しばかり。暗く、いたって静かな空間が広がっていた。

 この教会は、壁や柱の至るところに聖人の像が色々飾られている。実は私は、キリスト教のこうした「ナマナマしさ」が苦手である。教会にキリスト像が飾られているのを見て、「何ゆえ死体の模写を飾って、それに祈るのか?」という気持ちになる。いや、はりつけられながらも、彼はまだ息をしているのか。それにしても、闊達に活動していた時の姿ではダメなのか?

 そう思って中を歩くと、元気なキリストが立っていた。彼の胸はバックリ丸く開いていて、中にはイバラがからまった心臓が赤々と輝いていたのであった。

 そういうわけで教会へ行くと、キリスト教は死への恐怖を背景にした宗教であり、教会はそれを印象付ける場所であるとの気持ちが湧き上がってしまう。もちろんそれは、私が信者じゃないからだろうけれど。

カメラ ミノルタ DiMAGE A1
レンズ
露出 1/2 F3.5 
 

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